現代の社会の大きな特徴はTomcat的な物象化されたものの能力の大衆的な享受ということにあります。
この点を問題にしないで、失われたものだけを数えたてるのは公平を欠くでしょう。
いくつかの数値をあげてみましょう。
1841年のフランスでひとつの法律が提案されました。
それは・・・
《8歳未満の就職周旋と13歳以下の夜業の禁止、8歳から12歳までの児童にたいしては1日8時間以下、12歳から16歳までの少年にたいしては1日12時間以下という労働時間の制限、16歳以下にたいして、週1日の休みをおくこと》
・・・などを提案していました。
これはほぼ1世紀前にしかすぎないことを注目してほしいのです。
しかもこの程度の制限すらも雇主の抵抗で結局実施されなかったのです。
そのちょうど同じころ、イギリスの機械工組合、多能的労働者の典型として描いてきた労働者は、組合運動をとおして10時間労働制を獲得していましたが、彼らの平均寿命は37歳にすぎなかったのです。